下地の骨から手作りなので、寸法は自由に作る事が出来ます。
屏風の修理・修復もおこないます。
屏風は、六曲屏風・四曲屏風・二曲屏風に大きく分かれます。
最もよく見られる二曲屏風には本間屏風・利休屏風があります。
丈は襖と同じ、広げるとほぼ真四角になります。
丈に決まりは無く、広げた時に丈の一割ほど幅が狭い屏風を利休屏風と言う。
言葉の通り、茶事に用いる屏風で丈は低く、腰張りの高さと同じとも言われています。(諸説あり)
屏風は、下地の杉材による組子か代用品か、縁は漆か代用品か、下張の回数、下張の和紙の品質などで価格も大きく異なります。
仕上がってしまうとほとんど見えなくなり分かりません。
信頼できるお店と十分打ち合わせをする事をお勧めいたします。
屏風の仕立ては大変手間のかかる数多くの工程がございます。
その一部を下記に記しましたので参考になれば幸いです。
下張の回数は本格的にすると7重~8重に和紙を重ね丈夫にします。
御予算によっては、回数を減らしたり、和紙のランクを下げるなどしてご提案しています。
また、屏風の命とも言える紙蝶番は最も強い和紙を使用致します。
六曲屏風となると大変複雑な蝶番仕上げとなり、本格的な屏風を作れる職人が少なくなっています。
杉の組子(屏風の下地)
下張(2回目の2重みの掛け)
紙蝶番
本紙の張り込み
縁打ち
六曲半双屏風
屏風本体の修理は紙蝶番が傷んでいるかいないかで大きく異なります。
蝶番が切れていたりすると大変手間がかかり、蝶番が命と言われる由縁です。
下記の写真は「河童の芋銭」とも呼ばれた大正~昭和にかけて活躍した小川芋銭画伯の力作です。
東京のお客様よりのご依頼にてH23年に修復させて頂きました。
「小川芋銭の作品を多くの人に観て頂きたい。」と掲載の許可を頂いた作品です。
修復前
無事に修復は終わり、クリーニングによって河童の持つ瓢箪に色がはっきり浮き出ました。廻りの裂地は茶系の牡丹から河童をイメージしブルー系の水雲と言う紋様を使用しました。
修復前
修復後
修復前
修復後
修復後
修復前
修復後