掛軸の保存箱

大切な掛軸を将来へ受け継ぐための保存箱の取扱い

掛軸の取扱いの注意

掛け軸は薄く弱い本紙を守るため和紙を何重にも裏打を行い仕立ててあり、和紙は常に息をしています。空気中の水分を吸ったり吐いたり、同時に空気中の花粉・カビの胞子・など悪影響を及ぼす分質まで吸い込み付着します。

  • 掛け軸を掛けっ放しにしない(出来れば年に数度の掛け替えが望ましいです。)
  • 掛け軸を巻き収める時は、湿気の多い日はさける(カビの原因となります。)
  • 掛け軸を巻き収める時、けしてきつく巻かない
  • 紙を食べる害虫は現在でも結構生息しています。防虫香をご用意下さい。
  • 掛け軸を傷める最大の原因は掛ける時と巻き収める時です。(細心の注意をして下さい。)

保存箱

昔から大切な着物などを桐たんすに収納している事からも、掛け軸の保存箱に最も適しているのが桐箱と言われております。
特に大切な作品や傷みのある作品には太巻き芯付きの桐箱が最も適切と言えます。

保存箱の紹介

代表的な桐箱を写真でご紹介致します。

一般的な桐箱

一般的な桐箱

二重箱

二重箱
外箱は通常漆が塗られている。

太巻き芯仕様の桐箱
太巻き芯仕様の桐箱
太巻き芯仕様の桐箱

太巻き芯仕様の桐箱
太巻き芯にて軸棒部分にかぶせて掛軸を巻く事で非常に太く巻くことができ飛躍的に負担を軽減できます。

鏡式桐箱
鏡式桐箱

鏡式桐箱
古い桐箱には大変貴重な箱書き(記録)がある事があります。
修復後の寸法が変わったり、傷んで箱として使用が困難の場合重要な部分を使用し新しく箱を作る事も可能です。