掛け軸は薄く弱い本紙を守るため和紙を何重にも裏打を行い仕立ててあり、和紙は常に息をしています。空気中の水分を吸ったり吐いたり、同時に空気中の花粉・カビの胞子・など悪影響を及ぼす分質まで吸い込み付着します。
昔から大切な着物などを桐たんすに収納している事からも、掛け軸の保存箱に最も適しているのが桐箱と言われております。
特に大切な作品や傷みのある作品には太巻き芯付きの桐箱が最も適切と言えます。
代表的な桐箱を写真でご紹介致します。
一般的な桐箱
二重箱
外箱は通常漆が塗られている。
太巻き芯仕様の桐箱
太巻き芯にて軸棒部分にかぶせて掛軸を巻く事で非常に太く巻くことができ飛躍的に負担を軽減できます。
鏡式桐箱
古い桐箱には大変貴重な箱書き(記録)がある事があります。
修復後の寸法が変わったり、傷んで箱として使用が困難の場合重要な部分を使用し新しく箱を作る事も可能です。