現在のように家の中に飾られる「額」はそれほど長い歴史は御座いません。
元々は絵馬や文字を板に画いた物を建物の外に飾られていたと言われております。
昭和初期頃までの額装はガラスやアクリルも入っておらず365日、光にさらされ、空気や湿気を吸ったり吐いたりしており、見た目以上に劣化は進んでおります。
ピンと張られた本紙はある日突然!下記の写真のように裂けてしまいます。
大切な作品を守るためにも、今は大丈夫と思ってもアクリルを入れる事をお薦め致します!一般のアクリルでも紫外線を70%カットすると言われ、光による劣化を防ぎます。
下記の写真では、墨は粉状態(元々の煤)になり、吹けば飛ぶような状態で大変危険な状態でした。
これ以上悪くならないように残った墨を膠で定着させ修復しました。
このように修理は出来ますが、元に戻すことは出来ません。
他にも色々な形式で額装にする事が出来ます。
ご予算に応じ作品に合った形式をご提案させて頂きます。
ローズ・角組・マット式
黒漆艶消し・角組・マット式
黒漆艶消し・角丸
額装は掛軸より見た目以上に劣化が進んでいる事が多く、症状が出た時は非常に劣化が進んでいると言えます。不安や危険を感じたら一度ご相談下さい。