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『涅槃図 掛軸の修理・修復 ③群馬表装保存修復組合 事業』

約3週間前に色止め作業を行い、しっかり絵の具も定着しました。掛軸の修理や修復を行う作業としては最も慎重な作業を求められる古い裏打ち紙の除去作業となります。今日は涅槃図を所有しておられる御住職と副住職がこの作業を見学に埼玉県よりお越しになりました。本紙を傷めないようにピンセットや指の腹で慎重に古い裏打ち紙を剥がし取る作業を熱心にご覧いただきました。御住職は「こんなに大変な作業とは思わなかった!」「う~ん」と終始感心した様子で、私たち職人もどれだけ言葉で説明しても伝わらない事が一目で理解して頂ける。作業に集中している中で時折耳に入ってくるお言葉に嬉しく感じました。

掛軸裏の書付(記録)
掛軸裏には当時の記録が墨で書かれており 
貴重な資料でもあり今回は慎重に剥がし裏打ち後は涅槃図の入る箱に入れ保存する
予定です。
4重に裏打ちされた裏打ち紙を慎重に少しずつ剥がして行く。