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『屛風の修理・修復⑥』

下張りの第二弾

前回は一回目の下張りとして「骨縛り」を行いました。
数日間かけて完全に乾燥させ2回目の下張りを行う前に全体を一回締めます。
締める前と締めた後での変化した写真を下記に載せましたが小々分かりづらいかも知れません。

堅木をあてがい金づちでたたきます。
たたく前
たたくと組子がしずみ下張りにたるみが出ます。下張りを重ねるごとにこの作業を繰り返し組子をしっかり締めます。

いよいよ2回目の下張り「蓑縛り」今回は二重蓑掛けとなります。
最初にほぐ紙を半分に切った物を貼り上から半分が二重になるように段々に貼っていきます。

使用するほぐ紙
最初に半分を貼ります。
半分が二重になるように貼っていきます。
二重蓑掛けが終わり、この時点で下張りは計3重になっている事になります。
二重蓑掛けが終わりしっかり乾燥させます。その後、4重目の下張り「蓑縛り」
石州和紙全面に糊を付け貼ります。

下張りが終わると骨が反ったり、ねじれたりしないように乾燥させます。
次回は骨の削り出しの作業となります。